gauche☆ゴーシュの仕事と育児と人生と

潰瘍性大腸炎発症したアラフォー看護師が仕事と育児を両立しながら2人目不妊を乗り越え妊娠・出産する記録

点滴内消毒液混入事件に思うこと

おはようございます。gauche☆ゴーシュです。

 

休職中で看護師ネタ、皆無なブログになってしまっているので…汗

ちょっとだけ、看護師ネタを。

 

 

今朝のニュースは病院での事件が一面に出ていますね。

患者さんの点滴に消毒液が何者かによって混入されて、患者さんが中毒死してしまった…。という事件。

亡くなられた患者さんのご冥福をただただ祈るばかりです。

 

 

 

報道各社、それぞれの視点で問題点を提示していましたが、現場で働いている人間としては???なものもたくさんありました。

 

輸液を3日分ナースステーションに置いていた。

施錠していない場所で保管していた。

 

 

そんなことが問題点として指摘されたら、私たち、今の施設の中で、どうやって管理をしていかなければならないんだろう…。

考える論点がそこでいいのだろうか?と疑問を投げかけたくなりました。

 

 

 

最近はナースステーションではなく、スタッフステーションと名前も変わり、昔みたいにスタッフ以外立入禁止と表示されたドアで閉ざされていて、ガラスの小窓から外部の方と会話をするような場所ではなく、四方八方にドアもない出入り口がある場所なんです。

 

近道だから…と突然スタッフステーション内を通過しようとする面会の方もいるほど…開放的です。(さすがにそういう人が歩くと、驚くし、目を引きますが…)

そんな場所でたくさんの薬剤も準備していますし、電子カルテの端末もたくさん置いてあります。

 

 

 

でも、誰でも出入りができる場所で、厚労省が定めた薬剤の保管方法に従って保管をしていたら、普通はこんな事件は起こらないんです。

 

 

医療者は点滴のボトルの中に消毒液を入れる手技の知識や実行するチャンスはたくさんあるけど、普通はこんな事件は起こらないんです。

 

 

そう。

 

 

医療者は各々の倫理観の中で、正義を貫き、善いと思うことをしているからです。

 

 

『医療者は必ず善いことをする』

 

 

という前提が医療には、絶対不可欠な条件なのです。

 

 

 

事件の前に、施設では様々な小さい事件があったようですね。

そのときに、気づくことができたら、患者さんの生命は守ることができたのかもしれない。

事件を起こしてしまった人が、殺人を犯さずに済んだのかもしれない。

 

 

そして、事件発覚後の今日だって、その施設のスタッフ、患者さん、患者さんのご家族、みんな不安でいっぱいの中、生命と向き合っているんだと思います。

 

みなさんが、安心して生命と向き合えるようになるよう、早く事件が解決してほしい。

そう思わずにはいられません。

 

 

 

余談ですが。

昔あった筋弛緩剤投与事件の後、治療の甲斐なく体調が悪化していた患者さんのご家族から、「あなたが今開始した点滴に筋弛緩剤を入れたんじゃないのか?」と笑いながら冗談で言われ、悔しくて泣いたこともありました。

 

若かったな…私。